練馬区では珍しい京イモ栽培 内田博樹さん

練馬区では珍しい京イモ栽培 内田博樹さん
練馬区平和台で農業を営む内田博樹さんは、ニンジン、キャベツ、ダイコン、ネギなどの定番野菜のほか、練馬区内では珍しい京イモを栽培しており、サトイモを作る農家が多い中、異色です。京イモの栽培は、親しい地元の生産者から譲り受けたことをきっかけとして、祖父の代から生産を始めました。以来40年にわたり、規模は縮小しながらも守り続けてきました。
別名タケノコと呼ばれる京イモは、その名の通りタケノコのように縦に長い形をしています。その形状の特性は、同じ里イモの仲間でもゴツゴツした八つ頭やコロコロと丸い里イモより皮をむきやすいのが特徴です。アクもなく、ねっとりとした独特の食感で年末の芋煮に人気です。茎につながる緑色の部分もシャキシャキとした食感で、みそ汁にするとよいです。手をかけないと大きくならない京イモは、12月中旬頃に収穫を迎えました。収穫後の京イモは約3日間干してから出荷します。
内田さんの農作物出荷先は「ふれあいの里」が主で、学校給食に提供することもあります。形が立派で大きいことが特徴で、特にニンジンはJA東京あおば農業祭品評会で優秀賞を受賞しました。
内田さんは、13年ほどサラリーマンを経験し、祖父母の他界をきっかけに35歳で就農しました。以来、父からノウハウを学び、妻、貴美子さんと共に営農しています。「夏の猛暑で、植えたネギが1割ほど溶けてしまいました。キャベツの生育にも影響し、出荷時期が遅れました。今後は、定植時期の再検討や暑さに強い品種を選定せざるを得ない」と夏の苦労を話しました。
猛暑に加え、住宅地への環境配慮など都市農業ならではの悩みはあるが、今後も引き続き、喜ばれる野菜作りを続けていくことに意欲を示しました。
